はじめに
周囲よりも低い温度を維持しこの温度を注意深くモニターすることは、生体外診断で使われる試薬の寿命を伸ばすために極めて重要です。ほとんどの試薬は冷蔵を必要とし、室温で数時間放置すると使えなくなります。試薬は劣化し雑菌で汚染されてしまいます。このため試験に忠実な結果に影響を及ぼすことになります。試薬はまた、凍結・解凍が繰り返されると、悪影響を受けます。
コンプレッサベース、熱電ベース共に冷却ソリューションは、試薬を冷却するのに必要な正確な温度制御ができます。しかし、熱電冷却(ペルチェ冷却ともいわれる)の方がコンパクトで信頼性高く、安い保守コストの熱管理技術です。加えて、コンプレッサベースのシステムに使われる有害な冷媒物質を政府が禁止すると、長期間稼働させるという計画が難しくなります。冷媒を使わない熱電冷却アセンブリはもっと環境に優しいソリューションとなり、生体外診断装置内で長期間寿命を保てるようになります。