タークサーマルソリューションズ、両面に柔軟な接合層を採用し、試験システムの信頼性を最大限に高める熱電冷却器「PCX-DGシリーズ」を発売

過酷なパワーサイクリング用途向けに設計され、20万回以上の急速な加熱・冷却サイクルに対応

主な特長

  • 両面に柔軟な接合層を採用: 急速な加熱・冷却サイクル中に発生する熱応力を低減。
  • 最大動作温度120°C: 高熱流束が求められる半導体試験および光トランシーバー試験用途に対応。
  • 高電流・高熱流束用途向け設計: 光トランシーバーのEOL(最終工程)試験や半導体テストソケットなどに最適。

 

2026年10月13日、ドイツ・ローゼンハイム — 熱マネジメントソリューションのグローバルリーダーであるタークサーマルソリューションズは、本日、PowerCycling PCX-DGシリーズを発表しました。本シリーズは、高電流および高熱流束が求められる用途向けに開発された新しい熱電冷却器(TEC)シリーズです。光トランシーバーのEOL(最終工程)試験用テストヘッド、半導体テストソケット、および頻繁かつ急速な温度反転にさらされるその他のシステムを対象としています。

PCX-DGシリーズは、熱電モジュールの両側のセラミック接合界面に、柔軟性と熱伝導性を兼ね備えた接合層を採用することで、タークサーマルソリューションズのPowerCycling PCXプラットフォームを拡充します。この両面接合構造は、パワーサイクリング中に生じる材料間の熱膨張・収縮の差を吸収するよう設計されており、加熱と冷却を繰り返す際に冷却器内部へ伝わる機械的応力を低減します。

PCX-DGシリーズは、PowerCycling PCXシリーズで採用されている強化されたモジュール構造と次世代熱電材料を継承しています。従来のPCXシリーズは、分子診断およびポイントオブケア検査用途において、厳格な温度サイクル試験基準に基づく認定を取得しています。タークサーマルソリューションズは、この信頼性を重視した設計技術を光トランシーバーのEOL試験システムにも展開しました。TECの早期故障リスクを低減することで、PCX-DGシリーズは光トランシーバー試験システムのOEMメーカーおよび受託試験事業者の総所有コスト(TCO)削減に貢献するよう設計されています。

QSFP-DD、OSFP、CFP2などのプラガブル光トランシーバーのEOL試験に使用されるテストヘッドは、TECにとって業界でも特に過酷な動作条件にさらされます。一般的な試験では、各モジュールを低温、常温、高温の各温度条件に切り替えながら、レーザー波長の安定性、ビット誤り率(BER)、光出力、消光比を検証します。同時に、TECは通電中のモジュールから継続的に発生する数ワットの熱を能動的に除去する必要があります。

半導体のバーンイン試験や最終試験も、同様に厳しい動作環境です。テストソケットのサイズや冷却能力(Qc)が大きくなるほど、TECが繰り返しの温度サイクルに耐えることは難しくなります。

いずれの用途でも、広い温度範囲にわたって高温と低温の設定値を急速かつ頻繁に切り替えるため、従来のはんだ接合型TECでは、亀裂、層間剥離、反りが発生しやすくなります。TECの使用寿命を通じて数十万回にも及ぶ熱膨張と収縮により、セラミック基板と銅配線の間にある硬いはんだ接合部に応力が蓄積し、疲労が進行します。

PCX-DGシリーズの主な性能と特長

温度サイクル試験において、繰り返し安定した温度制御を実現し維持することは、熱電冷却器に大きな負荷を与え、材料疲労や層間剥離の原因となります。

PCX-DGシリーズでは、高温側と低温側の両方の接合界面に柔軟性のある熱伝導性接合層を採用しています。これにより、温度サイクルごとにTECがわずかに変形して応力を吸収できるため、硬いはんだ接合部に応力が集中することを防ぎます。

この構造により、以下の利点を実現します。

- 高いパワーサイクリング信頼性: タークサーマルソリューションズのPCX-DGシリーズは、半導体試験用途において、モジュールの形状・サイズに応じて、20万回以上のパワーサイクル後も性能劣化が生じないことが検証されています。

- 両面の柔軟な接合構造(高速温度変化に対応): セラミック基板の両側に設けた柔軟性と熱伝導性を兼ね備えた接合層により、加熱・冷却を繰り返す際の材料間の熱膨張係数(CTE)の違いによって発生する応力を低減します。

- 広い動作温度範囲: 新しいPCX-DGモデルは、最大動作温度120°Cに対応しており、広い温度範囲で動作する用途をサポートします。

- 高精度なソリッドステート温度制御: PCX-DGシリーズは、PowerCycling PCXシリーズの可動部品を持たないソリッドステート動作と次世代熱電材料を継承しています。これらは、高頻度の温度サイクル、急速な温度変化、高精度な温度制御が求められる用途向けに開発されています。

- 多様なサイズと形状: PCX-DGシリーズは、テストヘッドの構造、熱負荷、ソケット、実装要件の違いに対応するため、複数のサイズで提供されます。現在の製品ラインアップには、過酷な温度サイクル環境および高熱流束用途向けに設計されたPCX-DGモデルが含まれています。

- 総所有コスト(TCO)の削減: 試験用途でTECに亀裂や層間剥離が発生すると、被試験デバイス(DUT)全体の温度制御が不均一になります。その結果、試験結果が無効になったり、高価な半導体デバイスが損傷したりする可能性があります。PCX-DGシリーズの機械的耐久性の向上は、試験歩留まりの維持と設備稼働率の向上に直接貢献します。

設備稼働率と試験スループットの向上をサポート

半導体テストソケットにおける温度制御の不安定性は、試験シーケンスの中断、被試験デバイス(DUT)内の温度勾配の発生、再試験の必要性、あるいは試験サイトの稼働停止につながる可能性があります。

PCX-DGシリーズは、TEC内部の熱機械的応力を低減することで、メンテナンス間隔の延長と温度試験装置の稼働率向上に貢献するよう設計されています。

「テストソケット用途における温度サイクルは、熱電冷却器にとって、これまで当社が経験してきた中でも特に過酷な動作条件の一つです。急速な加熱と冷却を繰り返すことで、TECに継続的な応力が加わるためです。

高温側と低温側の両方に柔軟性のある熱伝導性接合層を採用することで、TECの寿命を大幅に向上させることができました。特に、高電流を必要とする高熱輸送能力の用途で、その効果が顕著に表れています。

これは、厳しい温度サイクル用途に向けて、タークサーマルソリューションズが提供する最も信頼性の高いTECソリューションです。」

— Andrew Dereka(アンドリュー・デレカ) タークサーマルソリューションズ 熱電製品部門ディレクター

PCX-DGシリーズは、さまざまなパッケージ構成で提供されています。

製品仕様、販売代理店の在庫情報、技術サポート、見積もりについては、タークサーマルソリューションズまたは正規販売代理店ネットワークを通じてお問い合わせいただけます。

タークサーマルソリューションズについて

タークサーマルソリューションズは、医療、ライフサイエンス、産業、オプトエレクトロニクス、輸送、データセンター市場における高度な要求に対応する、革新的な熱マネジメントソリューションを提供しています。

熱電技術、温度制御、特殊ポンプ、液体冷却システムにわたる幅広い製品ポートフォリオを有し、製品開発から量産まで、お客様と協力して複雑な熱管理の課題を解決します。

詳細については、タークサーマルソリューションズのウェブサイト www.tark-solutions.com をご覧ください。

お問い合わせ先

Florian Haessler

 グローバルマーケティングディレクター

メール:Florian.Haessler@tark-solutions.com 

PCX-DG Thermoelectric Coolers With Dual Compliant Bonding

Product Section

Thermoelectric Coolers

Applications

Optoelectronics Analytical